調停離婚とは

※1:調停期日は1か月から2か月に1回のペースで行われます。

※2:当事者本人が出席するのが原則となります。

※3:申立書以外の主張書面の提出は任意となります。

1. 調停離婚とは

調停離婚とは、家庭裁判所に夫婦関係調整調停という調停(離婚調停)を申し立てて、裁判所の調停委員を通じて協議(話し合い)を進めることによって離婚合意し、離婚を成立させる手続きのことをいいます。

調停は、裁判官と最高裁判所から任命された民間人の男女からなる調停委員2名以上の合計3名以上が調停委員会を構成して、夫婦双方から話を聞き、離婚するのかどうか、離婚するのであれば子や財産の扱いなどの離婚の条件について、提案や斡旋を行います。離婚の条件がまとまれば、裁判官と裁判所書記官がその条件を調停条項に記載した調停調書を作成し、離婚が成立します。調停は、裁判所を通じた手続ですが、あくまで話し合いの場なので、合意が成立しないときは不成立により終了となります。調停不成立のことを、口語で不調と呼び、地域によっては不調停と呼ぶこともあります。

離婚調停では、裁判所に何度か足を運び、調停委員に事情を説明し、双方が折り合える離婚の条件を考えていくことになります。険悪な結婚相手と面と向かって話をする必要はなく、待合室なども離れているので、事前に断りなく顔を合わせることは通常ありません。

離婚全体の約9%が調停で離婚しており、協議離婚と調停離婚で離婚の約97%を占めています。

2. 調停前置主義

当初から調停による解決の見込みがないと思われる場合であっても、一度は調停手続を経なければならないとされています。これを調停前置主義といいます。

3. 調停離婚のメリット・デメリット

調停離婚のメリットは、①夫婦が合意すれば離婚原因(民法770条1項各号)が不要であること、②協議離婚と違い、調停には調停委員会が関与するため公正性に欠ける合意がなされる可能性が相対的に低くなること、③調停調書は債務名義(実効性があることを意味します。)となるため、相手方に離婚条件を遵守させる効果が期待できること、④裁判離婚と違い、事案に応じた柔軟な取決めも可能であることが挙げられます。

調停離婚のデメリットは、①調停はあくまで夫婦間の合意に基づき離婚を成立させる手続きであることから、夫婦の一方が調停に出席しないなど、断固として離婚に応じようとしないような場合には、調停を成立させることはできないこと、②協議離婚と違い、調停手続を利用するため経済的・時間的負担が生じることが挙げられます。

4. 調停離婚のデメリットをなくすために

調停を申し立てる際には、申立書の提出が必要であり、任意であるものの調停委員会から主張書面・証拠の提出が求められることが一般的です。その際に、主張書面をどのように書いたら良いのか、どのような証拠を提出したら良いのかが分からないことが多いと思います。

また、仕事が忙しいなどの理由で毎回調停期日に出席することが難しいということも多いと思います。

加えて、調停委員は当事者どちらの味方でもないため、なるべく争いを減らして調停をうまくまとめるために、当事者が気づいていない問題点にあえて触れないこともあります。

弁護士に依頼することで、ご自身で主張書面を書いたり、証拠を収集したりする負担が軽減されるだけでなく、毎回調停期日に出席しなければならないという時間的負担も軽減されることが期待できるほか、依頼者にとって最大限の主張を行うことが可能となりますので、早めに弁護士に相談することをお勧めします

関連条文

家事事件手続法
第257条(調停前置主義)

  1. 第244条の規定により調停を行うことができる事件について訴えを提起しようとする者は、まず家庭裁判所に家事調停の申立てをしなければならない。
  2. 前項の事件について家事調停の申立てをすることなく訴えを提起した場合には、裁判所は、職権で、事件を家事調停に付さなければならない。ただし、裁判所が事件を調停に付することが相当でないと認めるときは、この限りでない。
  3. 裁判所は、前項の規定により事件を調停に付する場合においては、事件を管轄権を有する家庭裁判所に処理させなければならない。ただし、家事調停事件を処理するために特に必要があると認めるときは、事件を管轄権を有する家庭裁判所以外の家庭裁判所に処理させることができる。